気づいてほしい、この発作 ~全身けいれんだけではない、発作の症状~

はじめに

「てんかん」と聞くと意識を失って全身がけいれんする発作を思い浮かべるかもしれません。しかし、全身のけいれん発作だけでなく、体の一部が一瞬ピクンとするだけの発作や、数分間意識がぼやけてボーッとする発作、夢遊病者のように歩きまわる発作、突然襲われる不安感、突然全身の力が抜ける発作など、さまざまな種類の発作があります。そして、同じ患者様では、同じてんかん症状が現れます。

焦点意識保持発作(単純部分発作)

焦点意識保持発作は発作中に意識の消失はありません。症状はさまざまで、てんかん焦点が脳のどの部位で起こるかにより、症状が決まります。

単純部分発作(焦点意識保持発作)のイラスト
監修:札幌医科大学医学部 脳神経外科学講座 教授 三國 信啓 先生

焦点意識保持発作は大きな発作の前触れ? 前兆(Aura:アウラ)について

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監修:札幌医科大学医学部 脳神経外科学講座 教授 三國 信啓 先生

感覚異常、胃部不快感など、部分発作の始まりに出現する様々な自覚症状を指します。患者様は自覚していない場合もありますが、前兆そのものが単純部分発作の症状になります。そして、全身けいれんに移行することもあります。この症状が患者様のQOLを落としている要因となる場合もあります。

その症状、てんかんの”前兆”かもしれません。
監修:新宿神経クリニック 渡辺 雅子 先生

焦点意識減損発作(複雑部分発作)

焦点意識減損発作は、焦点意識保持発作と異なり、意識が減損し、もうろうとした状態になります。発作を起こした自覚がなく、大きな事故につながる危険があります。焦点意識保持発作で始まり、焦点意識減損発作に移行することがあります。てんかん焦点の部位により、出現する症状が異なります。

みられる症状

高齢者てんかんにおいては、一過性記憶障害や意識の変容、高次脳機能障害など、てんかん発作との区別が分かりにくい症状を呈することもあります。また、焦点意識減損発作と認知症症状はしばしば似通っていることから、認知症との鑑別も重要です。

複雑部分発作(焦点意識減損発作)のイラスト
監修:札幌医科大学医学部 脳神経外科学講座 教授 三國 信啓 先生

焦点意識保持発作

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監修:札幌医科大学医学部 脳神経外科学講座 教授 三國 信啓 先生

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監修:新宿神経クリニック
渡辺 雅子 先生